流通

流通の仕事というのは生産者と消費者を結びつけることです。スーパーや百貨店などの小売業、生産者から商品を仕入れて小売業に卸している卸売業に大別されます。日本のなかでは製造業、サービス業に次ぐ市場規模を誇っています。リーマン・ショック以降の長引く不景気によって沈滞ムードが漂っていましたが、アベノミクス効果のなかでの今後が期待されています。

業態としては百貨店、スーパーはもとより、コンビニエンスストア、ディスカウントストア、家電量販店などじつにさまざまなものがあります。なかでも豊富な品揃えと低価格が魅力的なドラッグストアは急成長しています。
百貨店などに就職した場合でも、流通の仕事はまず販売員としてのスタートになります。

販売スタッフの教育

販売員は販売の知識を元に客に品物を売ることが仕事です。商品の特性、売れ筋商品、最新トレンドなどを把握して店頭で案内します。季節ごとの商品構成やディスプレイなどにも取り組みます。接客や店舗運営などの経験を積んで店長にまでなった際には、売上管理、在庫管理、販売スタッフの教育などもしなくてはいけません。大きな店舗だと100人以上のスタッフをまとめることもあり、なかなかやりがいのある仕事です。

販売員に必要なスキルはまず第一に基本的な社会マナーです。客に対して失礼にならないように心を配ることのできる常識が必須です。よく、町の小さな商店などで客の話を聞かないような店主に遭遇することもあります。それが結構な高齢者であることもめずらしくなく、いったい何年この仕事をしてきたのかと疑問に思うこともあります。

販売員として最低限のルール

町の小さな商店では頑固親父キャラ等が許されてしまうこともあり、何年キャリアを積もうとも基本的なスキルのひとつも身につけないままの人がいるものです。その点、ある程度の規模のある流通業に就職すれば、そういった失礼は許されないので、販売員として最低限のルールをしっかりと身につけることができます。

スタッフをマネジメントする立場になったら、今度はコミュニケーション能力も必須です。店長ともなれば売上、経費などの計数管理もするので会計の知識も必要です。立場が変わるごとに必要とされるスキルも増えていきますので、それぞれの段階で必要とされるスキルをしっかりと身につけるようにしましょう。

店長が店に出ると現役の販売員以上の見事な接客を見せるのはそういった段階ごとの努力の賜物なのです。
いずれにしても、最初のスタートである販売員は学歴不問、経験不問のところも多いので、違う業界からの転職を考えている人にとって流通業界はおすすめです。