音楽業界の仕事というとアーティストそのものであるように思う人もいるかもしれません。しかし、実際のところアーティストになれるのはほんの一握り。むしろアーティストを支える裏方の仕事をしている人の方が大多数なのです。
たとえばレコード会社のスタッフもそういった仕事のひとつです。どんなCDを制作するかのディレクションをするディレクター、アーティストのリリース情報をメディアに伝えるプロモーターなどがあります。なかなか新卒採用はなく、異業種からの転職が多い仕事でもあります。
また、アーティストのスケジュール管理などを行うマネージャーも人気の職業ですがなかなか採用はありません。専門学校のなかにはマネージャー養成コースを設けているところもあるので利用してみるのもひとつの方法です。
参考:マネージャーコースを設けている専門学校
未来のアーティストを育てるのも立派な音楽の仕事です。学校の先生だけではなく、音楽教室やカルチャーセンターなどでの講師もこれにあたります。音大や専門学校の指導者養成コースを卒業し、大手楽器メーカーが運営している資格認定システムにパスすれば仕事の幅も広がります。
コンサートに関する仕事も、もちろん音楽の仕事です。コンサート・プロモーターやイベンターは企画び段階から、チケットの販売、当日の現場の責任まですべてを請け負う非常にやりがいのある仕事です。専門学校のなかにはコンサート・プロモーターになるためのコースを設置しているところもあり、実地体験も積みながら実力をつけ、その後にイベント会社に就職するというキャリアパスの人を多く見かけます。
コンサートはプロモーターだけでは実現しません。さまざまなスタッフがたくさんかかわってひとつのものを作り上げていくのですが、スタッフたちを統率するのが舞台監督です。舞台制作、照明、美術などの経験を積んだ後に舞台監督に転職する人が多いようです。
より、職人的な仕事としてはPAがあります。コンサート会場の中央でたくさんの機械のツマミを操作しているスタッフですが、アーティストの演奏をベストな状態で会場に流すように音を演出するのが仕事です。会場によって音の響きも異なるため、繊細な技術が必要とされます。
専門知識と技術が必須なので、音響関係の専門学校を卒業している人がほとんどです。最初はアルバイトからのスタートになることが多いようですが、とにかく場数を少しでもたくさん踏むことが大切な仕事です。