社会人としての基本的な身だしなみというのは大切なものです。「人は見かけではない」とはいいますが、とくに初対面の相手などは見かけしか判断材料はありません。また、内面は服装にあらわれるものです。すさんだ気持ちでいればどんなブランド物で着飾っていてもごまかせません。逆説的ですが「人は見かけである」というのもまた真なのです。おしゃれをする必要はありませんが、清潔な服装を心がけるようにしたいものです。
服装と同じぐらい、人となりを表現してしまうものとして言葉があります。社会人として最低限の敬語も使えないようでは、一人前以下と判断されてしまっても仕方ありません。せっかくいい内容のことをいっていたとしても、言葉遣いがなっていなかったばかりにまったく聞き入れてもらえないようなことすらあります。
最低限の敬語の使い方は覚えておきたい
外国人が日本語を学ぶ際に一番とまどうともいわれている敬語。確かに難しい部分もありますし、まだ勉強中だとしくじりがちです。実際に、日本人でも敬語の使い方を誤ってしまう方は多くいます。
参考:社員のお悩み相談(敬語について)
企業で働く場合には、誤った敬語を使ったことにより相手に悪い印象を与えてしまうこともありますから、やはり最低限の敬語の使い方は覚えておきたいとことです。
しかし、心の底に相手を敬う気持ちがあれば、多少の失敗はむしろ微笑ましいと受け取ってもらえることもあります。反対にどんなに完璧な敬語を操っていてもどこか不愉快な感じを相手に与える場合もあります。心の底でバカにされていることは相手に必ず伝わります。
接し方で相手も変わる
心が十分こもっているたどたどしい敬語と、上っ面だけの流暢な敬語ならば、前者の方が円滑なコミュニケーションを生むことはいうまでもありません。
しかし、正直なところ嫌な上司や取引先の相手に敬語を使うのはバカらしいと感じることもあるでしょう。それでもそこはグッとこらえて、その瞬間だけでも真心込めて接することが重要です。思いやりの心を持って接していれば相手も変わることもあります。
しかし、変わる意志のないような相手であれば早めに見切りをつけ、それこそ上っ面の敬語でやりすごしつつ、いつかこちらが敬語を使ってもらえるような下克上を目指すぐらいでちょうどよい場合もあります。
相手への敬意と一人前であることのアピールができ、時にはパーソナルな関係になるつもりはないバリアにもできる敬語。
日本人の大人であれば身につけておいて損はありません。他者を敬う表現の尊敬語、自分をへりくだる表現の謙遜語、丁寧な表現の丁寧語のみっつにわかれていますが、それぞれを臨機応変に組み合わせて使用できる敬語マスターを目指しましょう。敬語表現を重ねすぎておかしな敬語になってしまうことも多々あるので、やり過ぎにはくれぐれも注意したいところです。