信頼を築く

新しい環境で謙虚に学ぶ

自分のやりたいことを実践するために転職したとしても、会社という組織のなかでは自分一人ではなにもできません。周囲との円滑な関係、協力体制があって初めていろいろなことに取り組むことができるのです。

しかし、ただでなくても中途採用者は新しい職場になかなか溶け込みにくいものです。企業文化というのはそれぞれの会社で結構違うものなので、当たり前としていることにズレが生じがちなのです。転職先では新しい職場の価値観を謙虚に学ぼうという姿勢が大切です。いくら優秀な新人でも、この謙虚さがなければまず受け入れられません。

そうとはいっても、なにもかも新しい価値観に従うことはありません。あくまでもへりくだった姿勢は見せながら、これはおかしいと思うところがあればそこは切り捨てる大胆さも必要です。どんな企業でも内輪のルールでおかしいことは多少あるものです。時には業務に差し障りのあるようなことさえもあります。

そういったことに対して面と向かって反抗しては反感を抱かれてしまいますが、心のなかでそっと切り捨てることも重要です。新卒採用者は企業文化にどっぷりはまって見えなくなってしまいがちなことも中途採用だからこそ、そのおかしさに気づくということもあるものです。今後、自分のやりたいことを実践していくことの支障になりそうであれば、ことさら早く手を打っておきたいところです。

意欲を見せる

表面上はあくまでも、なんでも教えてくださいといった学ぶ意欲を見せることがポイントです。学びたいという意思が感じられる人に対してはまわりも協力的になりますし、まわりの協力を得ることができればより仕事をしやすくなります。

仕事ができる人と認められた後に初めて、おかしなことを改める新しい方法を提案すれば耳を傾けてもらえることもあるでしょう。その際もけっして前の職場ではこうだったからといったことをいってはいけません。

そのようなことをすれば、せっかくできはじめた信頼関係もあっという間に崩れてしまいます。築くのにはとても時間がかかるのに、なくすのは一瞬というのが信頼の怖いところです。あくまでも「郷に入りては郷に従え」の精神を大切に物事を進めていくことが大切です。

新しい職場での信頼関係の構築というのは転職者でなければなかなかわからないものです。もしも、自分の後に新しい転職者がやってくるようなことがあったら、さりげなくサポートするなどの心配りをしたいものです。